助成金・助成金とはどういうものか、どうすればもらえるのか

助成金をもらうには

助成金とは、厚生労働省や経済産業省などが管轄する給付制度を指します。

福利厚生に関するサポートを行うために支給されたり、市場調査費や広告費などに支給されたりするのが特徴です。

ちなみに、混同しやすい制度に「補助金」があります。

補助金は、経済産業省などが管轄している給付制度で、技術開発など経済活動に関して著しい働きをした企業に給付されます。

このように助成金は福利厚生、補助金は経済活動に対して給付するのが性質的な違いです。

会社経営においては、事業資金が多くあったほうが有利であり、資金を増やすためには、売上増加のための営業体制の整備、従業員の労働環境改善などで生産性向上を行う必要があります。

しかし、営業マンの採用やIT設備の整備、生産性向上のための施策を行いたいにもかかわらず、事業資金が思ったより必要となり、困っている企業も多いのではないでしょうか。

助成金は、大きくわけて2つに分かれます。

今回は助成金について気になる方向けに助成金とは何か、そのメリットや申請の際押さえておきたいポイント、おすすめの助成金制度などをご紹介していきます。

① 雇用関係の助成金で、厚生労働省系の助成金です。

雇用関係の助成金としては、主に、新たに従業員を雇用したり、定年延長したり、従業員への研修や教育等を行った際に、利用できるものです。

助成金をもらえる時期としては、助成金申請の承認後の受給となります。

労働環境改善に関しての施策を実施することで助成金申請を行えば、規定の助成金が手に入ります。

すぐに着金するものではありませんが、申請を行えば、資金繰りにプラスになるのは間違いありません。

② 研究開発型の助成金で、主に経済産業省系です。

研究開発型は、開発費、外注加工費、市場調査費、広告費などの経費が対象の助成金です。

この研究開発型の助成金をもらえる時期としては、研究開発実施後となります。

助成金のメリット

助成金を活用すると、次のメリットがあります。

  • 返済する必要がなく、自由に使える
  • 補助金より受け取りやすい
  • 増額される可能性もある

メリットその1 返済する必要がない

職場の労働環境整備などを行う際、予算が足りなかったりすると整備がしにくくなるでしょう。

不足分を融資で補って整備を行うにしても、後々の資金繰りを圧迫しかねません。

助成金は、それぞれの助成金の要項の定める所定の条件を満たした企業に支給されるものです。

借金のように返済する必要もないので、企業としては利用しやすいというメリットがあります。

しかも、補助金は指定の使い方しかできませんが、助成金は企業が設備投資であったり、運転資金の一部として自由に利用可能です。

たとえば、さらなる収益拡大のための設備または運転資金にしたりと、状況に合わせて使えます。

メリットその2 補助金より受け取りやすい

補助金は、受給条件として面談がある場合があったりと、条件をクリアしていても受け取れない可能性があります。

しかし、助成金は、条件を満たしていれば、基本的にどのような企業でも受け取ることが可能です。

企業にとって、必ず受け取れる資金というのは魅力的なものです。

実施期間などの制限はありますが、助成金申請を行えば、ほぼ確実に資金が入ってきます。

メリットその3 増額される可能性もある

助成金の中には、「生産性要件」が設けられているものもあります。

生産性要件をクリアできる労働生産性向上を行うと、助成金に上乗せして追加で助成金をもらえたりします。

生産性要件の中身は、例えば、

  • 労働生産性が、前3年事業年度比較で6%以上伸びている
  • 金融機関から事業性評価を受けている場合は、3年度前比較で1%以上(6%未満)伸びている

となっており、継続的に労働生産性を上げていれば、問題なくクリアできるはずです。

ぜひ助成金を有効活用して、資金繰りに役立ててみてください。

助成金申請を行う際は、次のポイントを覚えておきましょう。

各雇用関係助成金に共通の要件等をクリアしているか確認する

各助成金の要件に当てはまっているか確認する

時間的余裕をもって、助成金申請を行う(締切間近だと、間に合わない場合が多々あります。)

各雇用関係助成金に共通の要件等をクリアしているか確認する

厚生労働省は、「各雇用関係助成金に共通の要件等」という書類をインターネットで公開しています。

それによると、助成金申請を行いたい企業は

  • 雇用保険適用事業所の事業主になっているか
  • 支給審査に協力できるか
  • 申請期間内に申請を行えるか

などを最低限クリアしている必要があります。

たとえ助成金を受けられる状態であっても、必要な書類が不足している状態では審査に通りません。

助成金申請を行う際は、受けたい助成金を受けられる証明書類等を残しておき、すぐ提出できるよう準備しておきましょう。

ちなみに、

  • 不正受給を行ったことがある
  • 労働保険料を納めていない
  • 労働関係法令に違反したことがある

などに当てはまる企業は、助成金申請できません。

該当する可能性は低いと思いますが、一応確認しておきましょう。

各助成金の要件に当てはまっているか確認する

助成金申請を行うには、各雇用関係助成金に共通の要件等の他に各助成金要件をクリアしなければなりません。

たとえば、従業員の雇用を事業活動縮小などの際にも維持したいのであれば、「雇用調整助成金」を受け取れる可能性があります。

しかし、雇用調整助成金を受け取るには、

・事業活動指標の、最近3か月間の月平均値が前年同時期より10%以上減っている
・雇用調整が、出向の場合3か月以上1年以内に元の事務所に復帰するなど所定条件をクリアしている
・以前に雇用調整助成金を受け取っている場合、その対象期間満了から1年を超過している

などをクリアする必要があります。

各助成金によって、要件は異なりますので、受け取りたい助成金を決めてから、本当に受け取れるか確認する時間が必要です。

余裕をもって助成金申請を行う

助成金は、キャッシュレス決済サービスのキャッシュバックのようにその場ですぐ受け取れるものではありません。

助成金申請の際は、

  1. 経費明細書や申請書など、申請に必要な書類を準備する
  2. 審査が事務局によって行われる
  3. 審査通過の可否が決定し通知される
  4. 申請側が必要な報告を行い、助成金交付が決定する

など複雑なプロセスを経て決定されます。

予定したタイミングで受給したい場合は、事前準備が不可欠です。

必要書類は、助成金内容によっても変わります。

あらかじめ助成金の要項を詳しく調べて、必要な申請書類は、余裕をもって準備しましょう。

おすすめの助成金

ここからは、おすすめの助成金を3つご紹介していきます。

  • 人材確保等支援助成金
  • 両立支援等助成金
  • 労働移動支援助成金(再就職支援コース)
人材確保等支援助成金

雇用に関する整備を行った企業に、支給される助成金です。

雇用管理制度助成コース・・・雇用管理制度を導入し、離職率低下を試みた場合に支給

人事評価改善等助成コース・・・生産性向上に資する人事評価制度を整備し、定期昇給等のみによらない賃金制度を設けることを通じて、生産性の向上、賃金アップ及び離職率の低下を図る事業主に対して支給。

などがあり、働き方に関して改善したい企業を助成してくれます。

働く環境の整備は、どの企業でも急務になっています。

予算的に労働環境を整えにくいと感じている企業は、助成を受けることで負担が軽減されます。

この助成金には、他にもコースがあり、建設業の分野であれば、使えるコースもありますので、詳しくはこちらから

両立支援等助成金

「ライフワークバランス(仕事と家庭の両立)」に関して、対策を行った企業が受けられる助成金です。

  • 出生時両立支援コース・・・男性労働者が育児休業を取得しやすい職場風土づくりの取組について、対象労働者の雇用契約期間中に行われていることが必要となります。
  • 女性活躍加速化コース・・・女性労働者の能力の発揮及び雇用の安定に資するため、自社の女性の活躍の状況を把握し、男性と比べて女性の活躍に関し改善すべき事情がある場合に、当該事情の解消に向けた目標を掲げ、女性が活躍しやすい職場環境の整備等に取り組み、その結果、当該目標を達成した中小企業事業主に対して、助成金を支給する。
  • 介護離職防止支援コース・・・仕事と介護の両立支援の推進に資する職場環境整備に取り組むとともに、介護支援プランの作成及び同プランに基づく措置を実施し、介護休業の円滑な取得及び職場復帰の取組や仕事と介護との両立に資する制度の利用を円滑にするための取組、家族を介護する労働者のために有給休暇取得のための取組を行った中小企業事業主に対して助成金を支給することにより、職業生活と家庭生活の両立支援に関する取組を促し、もって労働者の雇用の安定に資することを目的とする。
  • 育児休業等支援コース・・・働き続けながら子の養育を行う労働者の雇用の継続を図るため、育児休業の円滑な取得、職場復帰に資する取り組みや子どもの世話をする労働者のために有給休暇制度及び両立支援制度の整備を行った事業主(0102①から④については中小企業事業主に限る。)に対して、助成金を支給することにより、職業生活と家庭生活の両立支援に関する取組を促し、もってその労働者の雇用の安定に資することを目的とする。
  • 不妊治療両立支援コース・・・不妊治療と仕事の両立に資する職場環境の整備に取り組むとともに、不妊治療両立支援プランの策定及び同プランに基づく措置を実施し、不妊治療のために利用可能な休暇制度や両立支援制度を利用させた中小企業事業主に対して助成金を支給することにより、職業生活と家庭生活との両立支援に関する取組を促し、もって労働者の雇用の安定に資することを目的とする。

などがあり、介護や子育てなどをサポートする取組を行った企業が受給可能な助成金です。

ワークライフバランスの実現は、社内の優秀な従業員を介護や子育てなどで離職させないためにも重要です。

両立支援等助成金を活用すれば、ワークライフバランスの実現に向けた体制を整備する際の企業負担を軽減できます。

労働移動支援助成金

労働者に対して、再就職のサポートを行った企業に支給される助成金です。

  • 再就職支援コース・・・事業規模の縮小等により離職を余儀なくされる労働者等に対する再就職支援を職業紹介事業者に委託したり、求職活動のための休暇の付与や再就職のための訓練を教育訓練施設等に委託して実施した事業主に、助成金が支給されます。
  • 早期雇入れ支援コース・・・再就職援助計画などの対象者を離職後3か月以内に期間の定めのない労働者として雇い入れ、継続して雇用することが確実である事業主に対して支給されます。

離職者に対して適切な対応を取ることで、企業の評判も上がります。

労働移動支援助成金を使うと、離職者サポートがしやすいです。

補助金をもらうには

補助金とは国や地方公共団体が事業者に対して、原則返済不要なお金を支給してくれる制度です

補助金は、国や地方自治体の経済的または地域活性化のための政策に合わせて、さまざまな分野で募集されており、事業者の取組みを支援するために、経費の一部を補助し給付するというものです。

それぞれの補助金の「目的・趣旨」を確認し、自分の事業と条件がマッチする補助金を見つけて、事業の補助として有効活用しましょう。

補助金によって、補助率が異なるので、補助金ごとに確認が必要

補助金は、必ずしもすべての経費がもらえる訳ではありません。

経費のうち、上限が3分の2まで補助するなど、補助金によって補助率が違うので事前に補助対象となる経費・補助の割合・上限額などを確認しましょう。

補助金には、IT導入補助金、事業再構築補助金、小規模事業者持続化補助金、ものづくり補助金など、大小様々な事業を募集していて、事業用途に合わせて申請可能です。

融資などとは異なり、お金を返済する必要はありませんが、補助金には所定の審査があるので、「申請したら必ずもらえる」というものではありませんので、注意が必要です。

必ず、使いたい補助金の要項を確認しましょう。

補助の有無や金額は「事前の審査」と「事後の検査」によって決定します。

また、原則、補助金は後払い(精算払い)なので、事業の実施後に必要書類を提出して審査を受けた後、交付決定受けて、申請書類を提出することで、受給ができます。

助成金と補助金の違いとメリットの紹介まとめ

今回は助成金とは何か、補助金とは何か、そしてそのメリットや申請の際気をつけたいポイント、おすすめの助成金と補助金についてご紹介しました。

助成金は補助金よりも受け取りやすく、自由に資金として活用できます。

補助金は、支出が伴いますが、上手く使えば、ビジネスを加速させられます。

上手に使えば、「売上拡大」「生産性向上」「販路開拓」「人手不足解消」など、企業経営の一助になるはずですので、該当する助成金や補助金があれば申請してみましょう。

またここでご紹介したもの以外にも、さまざまな助成金や助成金があります。

ぜひ他の助成金も調べて、自社に最適な助成金を見つけてみてください。

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