2拠点生活 デュアラー(2拠点生活者)の増加と過疎化対策
地方では、過疎化が進む一方で、東京は流入が続いています。都心回帰と一極集中が進んでいます。
しかし、東京出身者で、ふるさとがほしい、週末は地方暮らしをしたいという人も増えています。
ここでいう2拠点生活とは、昔のイメージでいうところの富裕層の別荘やセカンドハウスではなく、若者、子育て世代、会社員など、多様化している。
たとえば、趣味満喫型デュアラー、のびのび子育てデュアラー、ふるさとデュアラー、などである。
BBQやキャンプ、マリンレジャーを楽しんだり、山や川での体験、田舎に実家をもってみることなどである。
そういうデュアラーを支えているのが、地方ならではの低い賃料や1泊数千円の宿泊施設だ。
賃貸に限らず、中古物件などを仲間で共同購入したり、中古物件をリノベーションしたりすれば、コストを抑えられる。
物件を気軽に借りたり、安く宿泊できれば、地方への人の流動化と活性化につながり、過疎化対策の一つの切り口になるのではないだろうか。
古民家を購入して、週末を古民家リノベーションの作業をしたり、土地を購入して週末農業を試してみたりと楽しみ方をざまざまである。
人がそこで活動していると活気がでてくるのと、経済活動も生まれる。
一時的なイベントによる街興しよりも、着実な地域活性活動と言える。
このデュアラーを支える新しいビジネスの動きも出てきている。また、地方自治体のサポートの拡充も期待したい。
過疎化の問題もこういう新しい生活の仕方で、すこしでも解消に貢献できるのではないか。
人口減少時代を迎えているため、空き家、空き土地が増えるのは仕方ないが、それらを効率よく売却しても、いずれは、先細りしていく。
過疎対策は、家、土地の売買もいいが、そもそも人がいて成り立つものである。
この「人」をどうやって呼び込むのか、これだという解決策の決定打はない。
週末であれ、デュアラーの存在は、有難いといえる。
デュアラーがいれば、一時的ではあるが、イベントなどが増え、経済活動の反復継続が増えていくと、その地域に活気が出る。
いきなり田舎生活をスタートしてみたものの、地域に溶け込めない、密度の濃い人間関係についていけないなどのアンマッチングで挫折するケースもあるので、まずは気軽に週末デュアラーでいろいろと試してみるのはどうだろうか。
このデュアラー生活、生活の満足度が上がることや心にゆとりを持てたり、新しいことに挑戦する気力が持てたりとポジティブな人生を送れるようである。
人口減少時代を迎え、外国人の流入やインバウンド観光客の増加で地方も注目を浴びており、ますますのデュアラーの増加と活性化に期待をしたい。
地方再生と過疎化対策は、デュアラーにかかっている。
当社では、過疎化対策に取り組みたいと思案を重ねてきた。
リフォーム工事、リノベーションを通じて、中古物件の流動化にも積極的に取り組んでいきたいと思っている。
外国人労働者の増加と賃貸物件の仲介も増加すると見込んでいる。
ただ、これだけでは、本当の意味での過疎化対策には不十分かもしれない。
日本人のみならず、外国人のデュアラーが増えてもいいかもしれない。
イベントの開催やデュアラーサポート業務も必要だろう。
不動産の流動化とデュアラーなどの地方滞在者の増加など、複合的かつ有機的に連動することで、快適な生活と経済の維持が見えてくるのではないか。
これらに貢献することが、当社の目指すものであり、日々努力していこうと思う。